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BLACK&WHITE ◆KS.UfY2NoY ルルーシュ・ランペルージ。 アッシュフォード学園に通う、ブリタニア人。 頭が切れ、端正な容貌の持ち主ではあるが運動能力にやや難有り。 クラブハウスに盲目の妹・ナナリーと二人暮らし。また学園では生徒会副会長を務める。 外面は良いが、秀才故かどこか斜に構えた態度をとりがちな、しかしそれでいて本質はお人好しな、高校生。 それが、彼の一般的なプロフィールだ。 だが、枢木スザクは知っている。 彼の「親友」だからこそ、彼の真実を知っている。 ランペルージという偽りの姓。学生という立場に隠した裏の顔。そして何より―――その何気ない立ち振る舞いの中に隠された、残酷な本性。 彼はルルーシュ・ヴィ・ブリタニア―――帝国の第11皇子。 またブリタニアに反旗を翻すテロ組織、黒の騎士団のリーダー・ゼロ。 そして何より―――ギアスという人の心を操る武器で大切な人を殺めた、仇――― ※ 「……っ」 スザクが目を覚ましたのは、森の中だった。 「……ここは、どこだ……?」 思考をすぐに正常に戻し、今の状況を把握する。 腕を持ち上げる。異常なし。立ち上がる。やはり、問題ない。 周囲には人間の声は聞こえない。 身に纏う服がナイトオブラウンズの衣装であることを確認し、スザクは自分がここに来るまで何をしていたのか思い出す。 ―――そうだ、僕は…… 思い出すと少し気分が重くなる。 ―――シャーリーを、救えなかった……! シャーリー・フェネット。 アッシュフォード学園での友人である、明るく快活な女の子。 彼女はルルーシュに好意を抱いていた。……たとえギアスによって記憶を消され、父親の命を奪われても。 自分の忠告に、しかし彼女は、ルルーシュを信じるのだと言っていた。赦す、とも。 その結果が、あれだ。 ただの一般人にすぎない彼女は死んだ。殺されたのだ。……『ゼロ』に。公式的には自殺となっているが、シャーリーがそんなことをするとは思えない。 そして、頭を現在に素早く切り変える。 ―――V.V.…… 自らにギアスのことを教えた張本人である、V.V.。その彼が殺し合いをしろなどと言い出し、目の前で女の子の首輪を爆発させて見せたのだ。 ―――何のためにこんなことを? ギアスが関わることだろうか、そう考える。V.V.がスザクを何らかの形で巻き込むならば、その理由はギアスに違いない。 しかし、それなら疑問が残る。何せ、自分にギアスという能力の存在を教えたのはほかならぬV.V.本人なのだ。それの口封じ?……というのはさすがにおかしすぎる。 それならば、そのような理由でないなら何のために? 不死者の暇つぶしだろうか?だとしたらはた迷惑この上ない。 はあ、と息を吐いて自らの首筋に触れる。V.V.の言ったとおり、首輪がついているらしい。 だが、考えれば首輪というのもおかしい気がする。 「……何で頭使っているんだろう、僕の担当じゃないのに」 肩をすくめる。 そう、相手はV.V.だ。 どうして、不死身でギアスを人に分け与えられ、テレポートのようなことまで可能な彼がこんな首輪などという時代遅れの手段を用いるのだろう? ここでルルーシュならば、あらゆる数の可能性を出せるかもしれない。だが本来頭を使うのは専門でないスザクには、少々難しい問題だった。 とりあえず、名簿に目を通さなければ始めらない、とそれを開き、ふうと小さく息を吐きだした。 負ける気はないものの、どうにも知り合いは自分に分の悪い連中ばかりだ。 ルルーシュの「弟」ロロ、ランペルージ兄妹の家政婦を務める篠崎咲世子、『魔女』C.C.―――そしてルルーシュ・ランペルージ。 唯一自分を敵とみなさずに済みそうなのがジェレミア・ゴットバルトだけだが、彼は純血派でかつてスザクを処刑しようとした男。協力できるかどうかは分からない。 「……」 上官シュナイゼルや同僚、更にはルルーシュ以外の生徒会メンバーやカレン、そしてナナリーの名前は見当たらない。そのことには素直に感謝するべきだろう。 そしてそうなれば、今から自分がやることは限られてくる。 首輪を爆発させられて死んだ、幼い女の子。 唇をかみしめる。 見たところ、あの女の子は日本人―――今はイレブン、と呼ばれているが―――、しかも何の変哲もない日常を送っていたであろう女の子だ。雰囲気で何となく分かる。 そう、例えば、シャーリーのような。 V.V.はそんな子の命をあっさりと奪った。 彼にはギアスについて教わったという恩がある。しかし、だからといってスザクはV.V.の行為を認められるはずがなかった。 間違っている、と思う。 弱者を一方的にいたぶり、こんな殺し合いに引っ張り出すのは間違っている。 そしてそんな人々を、孤独に突き落とし、絶望させることなど、正しいはずがない。 それは誰に聞くまでもなく明らかだった。 しかし、とスザクの頭に一瞬違う考えがよぎる。 自分が何よりもまず目指すべきことは、ここからの脱出だ。ラウンズは何人もいるとはいえ、セブンの座を開けっ放しにしておくのはまずい。皇帝の身に何か起こったとき、知らなかったでは済まされないのだ。 そして何より、自分には目標がある。中からこの国を変える、ユフィも望んだ世界を作るためには、こんなところで殺される訳にはいかない。死ぬならもっと、別の瞬間だ。 だから頭では理解している。早く脱出するには、皆を殺して回るのが一番早い。 自分のためではない、幸せな世界のために人を殺すのだ。褒められたやり方ではないが、仕方がないことかもしれない。ランスロットがあればもっと容易だろうが、なくても鍛えられた自分なら人を殺すことくらいそう難しくもないだろう。 しかし、―――スザクは、その考えを頭から追いやった。 「……それじゃあ……ルルーシュと同じだ」 その理由は、正義漢でも良心でもなく、親友『だった』男への嫌悪感から。 ここに来るまでは確信が持てなかったが、今日あの場所でギアスを使ったことで、スザクははっきりと理解した。 やはりルルーシュは、記憶を取り戻しているのだと。また自分たちを欺いたのだということを。 ルルーシュは罪のない人々を殺した。殺し続けてきた。仲間も、妹も、友人でさえも。 もし自分がここで弱者をいたぶり殺せば、それはゼロと同じくらいの外道になってしまう。彼と同じ手段だけは、絶対にとりたくない。 だからスザクは、立ち上がった。 「……助けよう」 そして決意する。 ルルーシュにどこまでも反抗し、ユフィやシャーリーのようなひたむきで幸せで不幸な人々を死という恐怖から救い出そうと。 行くあてはないが、まずは人を探すべきだろう、そう思考する。 歩き出そうとディパックを抱えたスザクは、そこで人の姿をとらえた。 それは、桃色の柔らかそうな長髪。女性のものだ。 スザクには気づいていないらしく、真っ直ぐに北へと駆けていく。 自分とは反対方向に走り去るその姿は、まるで――― 「ユ、フィ……?」 思わず呟き、冷静な部分でそんな馬鹿な、と思う。 ユフィがこの場にいるはずがない。名簿に名前が乗っていなかったし、それ以前に―――ユフィは、既に死んでいるのだから。 自分が看取ったのだ、間違えようもない。 そう分かっているのに、反射的にスザクは駆け出していた。 そうしなければいけない気がした。 「君、待って!」 ごく普通の少女と並外れた身体能力を持つ軍人、比べるまでもなくあっと言う間にその距離は縮まる。 「えっ……いやっ……!」 少女が追いかけてくるスザクの姿を知覚し悲鳴を上げた時には既に、スザクは少女の細い腕を掴んでいた。 そして、少女の真っ青になった顔を見る。 ―――違う、……に決まってるじゃないか。 そして、自らどうしようもない後悔に襲われる。 少女は雰囲気こそ似ているが、ユフィはメガネをかけていないしセーラー服を着てもいない。別人以外の何者でも、ない。 「……お、お願いします……」 ふと見ると少女はかたかたと震え出していた。無理もないだろう。殺し合いの場で突然男から追いかけられ、腕を掴まれたら。 「……わ、私は殺しても構いませんから……わ、私の友達は……」 「……ごめん、そんなつもりじゃなかった」 怖がらせてどうするんだ。スザクは内心自嘲しつつ少女から手を離した。 『友達』、その言葉がひっかかる。 彼女も、ここに知り合いがいるのだろうか? 「ただ、君の後ろ姿が知り合いに似てたから……ごめん」 まっすぐに頭を下げる。しかしこれだけでもまだ信用に値するとは思えないので、自分のディパックを彼女に差し出した。 「武器は入ってないし、もちろん持ってもいない。それでも気になるなら服を脱いでもいいけど、さすがに女の子の前ではね。……とにかく、僕はこの殺し合いに乗るつもりはない」 そして、もう一度深々と謝罪する。 「……怖がらせて、ごめん」 すると逆に少女は困ったように、おろおろと視線をさまよわせた。 「……い、いえ……あの、……そ、そのように言われると……私もどうすればよいのやら……あの……」 「……すまない」 「い、いえ、大丈夫、です」 みゆきは、申し訳なさそうに俯いた。 「そうか、それならよかった」 誤解が解け少し安心する。 スザクは少女に笑いかけようとしたが―――笑い方を忘れた彼は、どうすればいいのか分からず、口元をひきつらせるだけだった。 少女は、高良みゆきと名乗った。 突然この場所に放り出され、不安のあまりパニックを起こし早く友達を見つけようとあてもなく走りだしたところだったらしい。 やはりスザクの予想通り、彼女は平凡な日常を送るごくごく普通の高校生だった。それどころか、ブリタニアの存在を知らないという。 自分の顔を見ても何も言わなかった時点でおかしいとは思っていた。 名誉ブリタニア人から皇族の騎士という、イレブンでも異例の大出世を遂げたスザクのことは、誰もが知っていると思い込んでいたのだ。……悪い意味で。 彼女が言うには日本はブリタニアに侵略されてなどいない、もちろんエリア11などと呼ばれてもいない、平和そのものだと言う。 どうしてそのようなことが起こるのか、今までなら説明できなかっただろう。しかし今のスザクには、おぼろげながらも理由にはだいたい察しが付いている。 これもギアス、もといV.V.の持つ能力の一つなのだろう。納得はしたくないが、そう思うしかなかった。 そして詳しい状況を知るために、今こうしてスザクはみゆきと情報交換を行っていた。 「友達がいるって言ってたね」 はい、とみゆきは頷く。 「友達の名前を教えてもらっていいかな?」 「はい。……泉こなたさん、柊かがみさんとつかささん、そして岩崎みなみさんです」 初めは精神的に動揺していたようだったが、本来は外見通り利発らしい。顔色は未だに悪いが、それでも言葉に乱れはなかった。 「……枢木さんのお知り合いはいらっしゃらないのですか?」 「……いや」 言葉に詰まる。……知り合いはいるのだが、口に出すのははばかられる。 「……いないよ」 だから、嘘を吐く。嘘を吐くことはしたくなかった。 ルルーシュと、ナナリーを欺き続けたゼロと同じになってしまうから。 しかし、この状況で『仲間』としてルルーシュ達の名前を出せば、自分と別行動をすることになった際にみゆきがルルーシュを信用してしまう。そして利用されるかもしれない。 「……ただ、この男には気をつけた方がいい」 とん、とルルーシュの名前を指差す。 それは、もう耐えられない。 このユフィに似ているようで似ていない少女だけではない、他の人間があの男の思うままに操られることには。 「この男は人を操る力を持っている。用心して」 「は、はい。……でも、……お辛いのではないですか?」 「……え?」 みゆきの言葉の意味が分からず、聞き返す。 「……い、いえ、お恥ずかしい……枢木さんは私よりずっと強いでしょうからそんな心配はいらないかもしれませんが……でも、こんなところに一人というのはお辛いのでは、と…………え、で、でも…… そうですね、このようなところに友達がいてほしいはずありませんよね……申し訳ありません……私、自分が何を言っているのかよく分からないです……」 最後の言葉は本当らしく、喋りながら頭を悩ませている。無理もないだろう、彼女は人死にに縁のない一般人、軍人で殺人者の自分とは違う。 みゆきからすれば、見知らぬ場所で一人っきりというのは辛いこと。しかし、仲間を巻き込みたくないというのもまた自然な感情。 ―――友達、か みゆきが自然にそう呟いた言葉。 普通の人間なら、意識一つせず流してしまうその単語を、スザクは見逃すことができない。 「……高良さん、君のその友達は、『親友』?」 何故そんな言葉が漏れたのか、分からない。 ただスザクは、そうみゆきに尋ねていた。 自覚はしていた。自分が明らかにおかしなことを聞いていることは。 「……え?は、はい……親友、です」 みゆきの言葉に、スザクは自分の表情が硬くなるのを感じた。 『親友』。実に、便利な言葉だ。 『友達』という言葉では踏み込みにくい領域にも、『親友』なら踏み込める。 『友達』なら信じられない言葉も、『親友』なら信じてしまえる。 特に理由もないのだが、そういう感じが『する』、魔法の言葉。 だから、だからこそ、その裏切りは尋常ではない。 「……高良さん」 そしてスザクは、口にする。 後になったら、彼もおそらく何故あの時あんな言い方をしたのだろう、と思うだろう。 その場の感情、というのは思うとなかなかに恐ろしい。 「……君は、『親友』が大切な人を殺さないって信じられるかい?」 「……し、信じられます!」 みゆきは何を言うのか、と言わんばかりにすぐさま反論した。怒りこそ見えないが、どこか訝しげな様子だった。 「本当に?そうかな?」 しかし、スザクは止まらない。これも彼女を思ってのことのつもりだった。 「……こんな状況だ。何をやってもおかしくない。特にあの殺された子は、君たちの知り合いなんだろう?」 いくら日常を生きる少女でも、このような場所に来れば理性が吹き飛び精神的におかしくなりかねない。 冷静な判断力を失い、人を殺める可能性もある。 それどころか―――ルルーシュに利用されている可能性だってあるのだ。 『親友』、そんな言葉に惑わされる犠牲者をもう出したくない。 「……絶対なんてことはないんだ。覚悟は―――」 そこまで言って、スザクはみゆきが今にも泣き出しそうな顔をしているのにようやく気付いた。 さすがにまずかったか。わずかに罪悪感が湧く。しかし、撤回するつもりはなかった。 「……ごめん、そんなに困らせるつもりじゃなかった。……ただ、覚悟しておけってことを言いたかったんだ」 自分でも驚くくらいそっけなく謝罪し、みゆきから視線をそらす。 「……親友だと思っているのは、自分だけかもしれないんだから」 その言葉は、自分にしか聞こえないように呟いて。 少なくともスザクは、他人を好んで殺すつもりは全くない。 少し前の自分なら、殺人なんて間違った手段で願いを叶えるなんて間違っている、とV.V.に憤り、彼を倒そうとしていただろう。 しかし1年の歳月は、根本的な理想こそ変えなかったが、彼によりシビアな人間観と決意を与えた。 理想を行使するためには、多少の犠牲はやむをえない。 手段を間違っては意味がないことは分かっていても、時には間違った手段をとってでもなさなければならないことがある、と。 ……もし、ルルーシュがこの場所においてもギアスを弱者に使うのならば。 そして、他人を操り、自分のために利用し殺す―――シャーリーやユフィのように―――ならば。 ―――僕が、君をこの手で殺す。 許しは請いはしない。ルルーシュの間違った手段は、自分がこの手で終わらせる。 そして彼以外にも、弱者の心を操り利用する人間がいるならば、……殺すことも覚悟する必要がある。 ―――僕は君のような悪にはならない!絶対に、絶対にだ! その思考が己の理想と相反するものであるとは気づかずに、スザクは一人誓いを固める。 「……あ、あの……」 「……さあ、もうそろそろ行こうか。同じ場所にとどまるのは危ない」 そして不安そうな顔のみゆきに手を差し出す。 「危なくなったら僕が守るから。いいかな?」 「……は、はい」 少し不安そうな顔をしていた少女は、しかしそれでもスザクの手をとった。 ※ ―――どうすればいいのでしょうか…… みゆきは、自分を守ってくれると言った青年を、計りかねていた。 元より優秀で博識な彼女のこと、今の状況の理解は一般人にしては早かった。 しかしそれでも、未だにショックは拭えない。今も尚、ゆたかの首が脳内で繰り越しフラッシュバックし、倒れそうになる。吐き気もする。早く休みたい、というのが本音だった。 それを繋ぎ止めていたのは、他の知り合いに会いたいという強い願望。 『君は、『親友』が大切な人を殺さないって信じられるかい?』 先ほどのスザクの言葉が甦り、ありえません、と小さく呟く。 ありえない。そんなことはしない。絶対に。 そう力強く主張したかった。だが、スザクの表情に気圧され、言葉が出て来ずじまいだった。 正直に言うなら―――みゆきは、スザクが怖かった。 日本人と名乗った割に外見も服装も自分たちとはてんで違い、世界観も違うらしい少年。 少々愛想がないのが難点だが、考え方そのものはここから脱出したい、という自分と同じもので、みゆきを守るというその言葉に嘘偽りは感じられなかった。 しかし、スザクはどこか危うい。 親友のことを問い詰めて来た時の表情は、みゆきに質問とは別のことを聞いていた気がした。 『君の親友が人を殺したとして―――君は、彼女を許せるか?』 そんな、ことを。 そんなことを彼が口にした訳ではない。気のせいならいい。しかし――― 『親友だと思っているのは、自分だけかもしれないんだから』 スザクの言葉は、みゆきにちゃんと届いていた。 そして、その言葉が、心臓を揺さぶる。 そんなこと、ありません。 そう言い聞かせるが、心の中に残る一抹の不安。 もし、本当に自分だけだったら? 自分のことを萌え要素、などとよく分からない言葉で褒めてくれるこなたが、そしてかがみやつかさが、本当は自分に対して遠慮しているだけだとすれば? ―――違います、そんなこと…… とにかく休みたい。 こんなことを考えてしまうのは、きっと今精神的に参っているからだ。 ―――泉さん、つかささん、かがみさん、岩崎さん……無事でいて下さい。 無力なみゆきは、ただ仲間の無事を祈るのだった。 ここで、みゆきが知りえるはずがなく、スザクも未だ対処できずにいる事実がある。 それは、正義を遂行すべく進む白き騎士にかけられた一つのギアス。 『親友』が彼を救いたいあまりにかけた、後にフレイヤ被弾の引金となったはずの、 ――『生きろ』という絶対遵守の命令。 それが白き騎士、否白き悪魔に何をもたらすのか―――それはまだ、神以外誰にも分からない。 【一日目深夜/D-8 山道】 【枢木スザク@コードギアス 反逆のルルーシュ】 [装備]なし [所持品]支給品一式、ランダム支給品2~3 [状態]健康、『生きろ』ギアス継続中 [思考・行動] 基本思考 一刻も早く元の世界に帰る 1 弱者は保護。ルルーシュなどの危険人物は殺すしか―――。 2 みゆきと行動する。みゆきの『親友』に不審 ※参戦時期はシャーリー死亡直後です。 ※オープニングのルルーシュを見て、ルルーシュが記憶を取り戻したと確信しました。 ※『生きろ』ギアスがかかっています。主にスザクが死を覚悟した時に発動し、生きるためにあらゆる行動を起こします。 【高良みゆき@らき☆すた(漫画)】 [装備]なし [所持品]支給品一式、ランダム支給品2~3 [状態]健康 [思考・行動] 基本思考 仲間に会う。皆で元の世界に帰りたい。 1 スザクと行動するが、不安 2 こなた達にわずかな疑念 時系列順で読む Back 深夜の狂気 Next 走れ、仮面ライダーBLACK! 少女の命が今危ない! 投下順で読む Back 深夜の狂気 Next 走れ、仮面ライダーBLACK! 少女の命が今危ない! 枢木スザク 047 スザク と 銃口 高良みゆき
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【基本ルール】 全員で殺し合いをしてもらい、最後まで生き残った一人が優勝者となる。 優勝者のみ元の世界に帰ることができる。 ゲームに参加するプレイヤー間でのやりとりに反則はない。 ゲーム開始時、プレイヤーはスタート地点からテレポートさせられMAP上にバラバラに配置される。 プレイヤー全員が死亡した場合、ゲームオーバー(勝者なし)となる。 【スタート時の持ち物】 プレイヤーがあらかじめ所有していた武器、装備品、所持品は全て没収。 ただし、義手など体と一体化している武器、装置はその限りではない。 また、衣服とポケットに入るくらいの雑貨(武器は除く)は持ち込みを許される。 ゲーム開始直前にプレイヤーは開催側から以下の物を支給され、「デイパック」にまとめられている。 「地図」「コンパス」「筆記用具」「水と食料」「名簿」「時計」「ランタン」「ランダムアイテム」 「デイパック」→他の荷物を運ぶための小さいリュック。主催者の手によってか何らかの細工が施されており、明らかに容量オーバーな物でも入るようになっている。四●元ディパック。 「地図」 → MAPと、禁止エリアを判別するための境界線と座標が記されている。【舞台】に挙げられているのと同じ物。 「コンパス」 → 安っぽい普通のコンパス。東西南北がわかる。 「筆記用具」 → 普通の鉛筆と紙。 「水と食料」 → 通常の成人男性で二日分。肝心の食料の内容は…書き手さんによってのお楽しみ。SS間で多少のブレが出ても構わないかと。 「名簿」→全ての参加キャラの名前のみが羅列されている。ちなみにアイウエオ順で掲載。 「時計」 → 普通の時計。時刻がわかる。開催者側が指定する時刻はこの時計で確認する。 「ランタン」 → 暗闇を照らすことができる。 「ランダムアイテム」 → 何かのアイテムが1~3個入っている。内容はランダム。 【禁止エリアについて】 放送から1時間後、3時間後、5時間に1エリアずつ禁止エリアとなる。 禁止エリアはゲーム終了まで解除されない。 【放送について】 0:00、6:00、12:00、18:00 以上の時間に運営者が禁止エリアと死亡者、残り人数の発表を行う。 基本的にはスピーカーからの音声で伝達を行う。 【舞台】 まだない 【作中での時間表記】(0時スタート) 深夜:0~2 黎明:2~4 早朝:4~6 朝:6~8 午前:8~10 昼:10~12 日中:12~14 午後:14~16 夕方:16~18 夜:18~20 夜中:20~22 真夜中:22~24 【書き手さんへの注意】 トリップ必須。荒らしや騙り等により起こる混乱等を防ぐため、捨て鳥で良いので付け、 1の予約スレにトリップ付きで書き込んだ後投下をお願いします 無理して体を壊さない。 体がやっぱり資本です! 残酷表現及び性的描写に関しては原則的に作者の裁量に委ねる。 但し後者については行為中の詳細な描写は禁止とする。 完結に向けてみんなで頑張りましょう! 書き手さんの心得その1 ~みんなでつくろうリレー小説~ この物語はリレー小説です。 みんなでひとつの物語をつくっている、ということを意識しましょう。一人で先走らないように。 知らないキャラを書くときは、綿密な下調べをしてください。 二次創作で口調や言動に違和感を感じるのは致命的です。 設定の矛盾も非常に致命的です。事前に特に話し合いもない場合原作の設定に従いましょう。 制限は都合で作られるものではありません。片方に大きくかけてワンサイドゲームは厳禁。 みんなの迷惑にならないように、連投規制にひっかかりそうであればしたらばの仮投下スレにうpしてください。 自信がなかったら先に仮投下スレにうpしてもかまいません。 爆弾でも本スレにうpされた時より楽です。 本スレにUPされてない仮投下スレや没スレの作品は、続きを書かないようにしてください。 本スレにUPされた作品は、原則的に修正は禁止です。うpする前に推敲してください。 ただしちょっとした誤字などはwikiに収録されてからの修正が認められています。 その際はかならずしたらばの修正報告スレに修正点を書き込みましょう。 巧い文章はではなく、キャラへの愛情と物語への情熱をもって、自分のもてる力すべてをふり絞って書け! あなたにも好きなキャラがいるように、他の人には他の人の好きなキャラがいます。 死体役など、後続が困るようなSSは強制破棄です。投下する時全キャラに平等でなくとも愛をもてるか考えること。 極端な贔屓が見られる作品を避けるのは書き手としての基本であり当然のことです。 状況すら掴めないような死亡SSは他者を不快にするので避けましょう。 叩かれても泣かない。 来るのが辛いだろうけど、ものいいがついたらできる限り顔を出す事。 作品を撤回するときは自分でトリップをつけて本スレに書き込み、作品をNGにしましょう。 書き手さんの心得その2 ~実際に書いてみよう~ …を使うのが基本です。・・・や...はお勧めしません。また、リズムを崩すので多用は禁物。 適切なところに句読点をうちましょう。特に文末は油断しているとつけわすれが多いです。 ただし、かぎかっこ「 」の文末にはつけなくてよいようです。 適切なところで改行をしましょう。 改行のしすぎは文のリズムを崩しますが、ないと読みづらかったり、煩雑な印象を与えます。 かぎかっこ「 」などの間は、二行目、三行目など、冒頭にスペースをあけてください。 人物背景はできるだけ把握しておく事。 過去ログ、マップはできるだけよんでおくこと。 特に自分の書くキャラの位置、周辺の情報は絶対にチェックしてください。 一人称と三人称は区別してください。 ご都合主義にならないよう配慮してください。露骨にやられると萎えます。 「なぜ、どうしてこうなったのか」をはっきりとさせましょう。 (キャラ名)だからではなく、どういう理屈でなったか答えられないなら修正不能で強制破棄もあります。 状況はきちんと描写することが大切です。また、会話の連続は控えたほうが吉。 ひとつの基準として、内容の多い会話は3つ以上連続させないなど。 フラグは大事にする事。キャラの持ち味を殺さないように。ベタすぎる展開は避けてください。 ライトノベルのような萌え要素などは両刃の剣。 位置は誰にでもわかるよう、明確に書きましょう。 書き手の心得3(一歩踏み込んでみる) 経過時間はできるだけ『多め』に見ておきましょう。 自分では駆け足すれば間に合うと思っても、他の人が納得してくれるとは限りません。 また、ギリギリ進行が何度も続くと、辻褄合わせが大変になってしまいます。 キャラクターの回復スピードを早めすぎないようにしましょう。 戦闘以外で、出番が多いキャラを何度も動かすのは、できるだけ控えましょう。 あまり同じキャラばかり動き続けていると、読み手もお腹いっぱいな気分になってきます。 それに出番の少ないキャラ達が、あなたの愛の手を待っています。 キャラの現在地や時間軸、凍結中のパートなど、雑談スレには色々な情報があります。 本スレだけでなく雑談スレにも目を通してね。 『展開のための展開』はNG キャラクターはチェスの駒ではありません、各々の思考や移動経路などをしっかりと考えてあげてください。 適当に都合で殺すのは、厳禁です。そのキャラにもファンがいることを覚えておくこと。 書きあがったら、投下前に一度しっかり見直してみましょう。 誤字脱字をぐっと減らせるし、話の問題点や矛盾点を見つけることができます。 一時間以上(理想は半日以上)間を空けてから見返すと一層効果的。 紙に印刷するなど、媒体を変えるのも有効。 携帯からPCに変えるだけでも違います。 こまかい制度は こちら
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仮面ライダーBLACKからの支給品 サタンサーベル 竜宮レナに支給 シャドームーンがビルゲニアから奪った世紀王専用の武器。 ビルテクター 瀬田宗次郎に支給 ゴルゴムの戦士、剣聖ビルゲニアの盾。 ライダーキックを弾き返すほど頑丈だったが、サタンサーベルには一撃で真っ二つにされた。
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弱肉強食の理 ◆KKid85tGwY タバサは驚愕に見開かれた眼で、月を見上げていた。 当然、タバサにとって月が珍しい訳ではない。 夜の空に浮かんでいるのが、当たり前の物だ。 それが白い月でなければ。 そこがタバサの就学している魔法学院が有るトリステイン王国であろうが、タバサの故郷ガリア王国であろうが 始祖ブリミルの時代から、月は赤と青の2つと決まっている。 重なって1つに見えたりもするが、月が色を変える話など聞いた事も無い。 しかし現実に夜空に浮かぶ月は、白く輝いている。 幻覚か? いや、例え魔法を使ってもタバサの眼を欺く様な幻影を、夜空に移す事など不可能である。 そもそも誰かが意図的にそんな事をして、一体何のメリットが有る? タバサの視界に広がる、異様な景色。 それは何も月だけに留まらない。 自分の立つ足場を、タバサは叩き付ける様に踏みしめた。 硬い感触が返ってくる。 タバサが今立っているのは、紺色に塗り固められた道路と思しき直線に開かれた場所の上。 しかしこんなに硬く塗り固められ、整備された道等見た事も無い。 使われている素材も、皆目見当が付かない物だ。 道路上に白い線が走り、どうやら直線で仕切ったり文字を描いているらしいが どれも意味は良く分からない。 道路の両側から挟む様に、家屋らしき物が建ち並んでいる。 どれもがハルケギニアの如何なる文化とも違う、建築様式の建物。 自分を取り囲む世界が、前触れも無く様変わりしてしまった。 いや、自分が先程まで居たのとは、全く違う世界に放り出されてしまった。 そうとしか考えられない状況だ。 混乱。 そして目前の風景が、まるで絵画か夢想の様に思える非現実感がタバサを包む。 タバサはガリア王国北花壇警護騎士団の団員。 ガリアの闇に潜み、汚い仕事を一手に引き受けてきた。 当然、相応の修羅場を潜って来ているので、少々の事では動揺もしない。 しかし、如何に沈着冷静なタバサと言えど 世界が根底から相貌を変え、見知った物が何も無くなってしまえば 自分が周囲の状況を理解する為の、基盤となる物が失われてしまえば 動揺するなと言う方が無理が有る。 タバサはいまだ、冷静に現状を把握する事が出来ていたた。 それ故に現状が如何に異常かが理解しえて それ故に混乱するのだ。 しかしそれでもタバサは、幾度もの死線を潜ってきた戦士である。 戦場で何時までも棒立ちのままに居る程、迂闊ではない。 民家と思しき家屋の塀の中に入り、庭……と呼ぶには狭すぎる空間に身を潜める。 家屋の中に入るか迷ったが、勝手の分からない建物内に入るには、まだ警戒が勝ってしまう。 とりあえず目の前の情報から処理していく。 それが闇雲に動いて回るより、賢明な判断だ。 タバサは自分が何時の間にか手に持っていた、荷物が詰まった鞄を眺めてみた。 主催者が支給した物と推測されるが、何処にも口が無い。 僅かに光沢を持った、やはり見た事も無い質感。 撫でると滑らかさと規則的な細かいざらつきの同居が、心地良く伝わって来る。 どうやって開けたものかと思案しながら観察していると、小さな金属片を鞄の端に捉えた。 それを動かすと、横に大きく滑って行き 滑った後には、鞄が口を開いていた。 鞄の中を探り、荷物を手当たり次第に取り出して行く。 中身を水で満たされた透明な容器。やはり容器の材質は不明。 筆記用具も初めて見る物だ。試し書きをすれば、滲みも無く紙に線が引ける。 紙も凹凸や汚れが全く見当たらない。どんな技術を使ったのだろう? パン、林檎、時計、ランタン、コンパス、地図は問題無く理解出来る。 しかし更に奥から出て来た物の前に、理解が止まる。 1つは片側だけ少し曲がった、金属製の細長い棒。 伸びている方には全体に薬品が付着しているのが見て取れ、不快な臭いがする。 1つは2枚の黒い板が合わさって蝶番で繋がり、左右に展開する様になっている機械。 良く見ると、その2つには紙片が添えられていた。何か書かれている。 どうやら各々の説明書きらしい。 棒の方は、そのまま鉄の棒。 付着しているのは、有機塩素化合物と言う生物に毒となる化学物質だそうだ。単純に毒の仕込んだ武器と言う事か。 折り畳まれた機械は、『ノートパソコン』。 説明書によると、機械的に情報を整理保存する為の物の様だ。 これに至ってはどういう原理で動かす機械かすら、見当も付かない。マジックアイテムでも無いみたいだ。 全く勝手の分からない物なので、下手に触ったら内部の情報を破損や消去しかねない。 何処かで使い方の分かる者に接触出来るかも知れない、とりあえずこのままにして持って行くことにする。 もう1枚、説明書と思しき紙が有った。 林檎の説明が書き連ねて有る。 どうやらさっきの林檎は、鉄の棒や『ノートパソコン』と一緒に武器として支給されたらしい。 武器と言っても、別に毒が仕込まれている訳では無い。後で食べよう。 そしてタバサは、幾ら鞄を探しても目当ての杖が無い事を知った。 杖が無くてはコモンマジック以外魔法を使えない為、メイジの戦力はほとんど無くなってしまう。 タバサには体術の心得もそれなりに有るが、やはりそれだけでは心許無い。 そう言えばV.V.が、『皆の武器は回収してバラバラに配った』と言っていた。 タバサの杖も、他の参加者に配られているかも知れない。 可能なら、それも探してみる事にする。 最後に残ったのは、説明書より大きな紙に書かれた名簿。 知った名前はルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールと平賀才人と、そしてタバサ。 タバサとは勿論自分の名前。…………そして偽りの名前。 タバサの方の名前が使われているが、主催者側には素性は知られていると考えた方がいい。 ルイズと平賀才人は、級友とその使い魔。 共に『土くれのフーケ』を捕らえに行ったりもしたが、成り行きでそうなっただけで、特に親しい訳でも無い。 つまり今の段階では、この2人を敵とも味方とも判別出来ないと言う事だ。 改めて名簿を見直しても、他に知った名前は無い。 ……………………そこまでに至って、タバサはようやくある異常事態に気付いた。 説明書や名簿に書かれている文字は、タバサの知るハルケギニアの文字ではない。 その説明書や名簿に書かれている、『見た事も無い文字』がタバサに読めるのだ。 全く見覚えの無い文字列なのに、当然の様に意味が理解出来ていた。 一体自分の身に、何が起こっていると言うのか? 混乱なんて生易しいものじゃない。 全身の血の気が一斉に引いていく。 取り囲む世界が幾ら変わっても、それはあくまで自分と切り離された外の事だったが 今度は自分が得体の知れない存在になっていく恐怖。 意識がいよいよ現実から、決定的に遠ざかる……。 駄目だ!! タバサは遠ざかる意識を、必死に繋ぎ止める。 まるで状況が掴めなくとも、今が命に関わる危機にあるのは間違い無い。 そんな時に現実逃避等していては、ただ死を待つだけだ。 ここは既に戦場。敵より1手2手遅れをとる事が、命運を左右する。 可能な限り迅速に行動しなければならない。 タバサはそう決め、鉄の棒以外の荷物を整理しながら鞄に直した。 当座の目的は、情報収集と杖の確保。その為の他者との接触。 その後の事には全く考えが及ばないが、座していても死に近付くだけだ。 今はとにかく、多少闇雲にでも動く。 そこから現状打破の、突破口を見つけて行けば良い。 武器となる鉄の棒を持ち、庭から歩き出す。 (………………!!) 出会い頭、と言うには少し距離が離れすぎた場所に居る男と眼が合う。 全身に包帯を巻きその上から着崩れた着物と言う、異様な姿の男。 だが、それ以上に男の放つ強烈な気に当てられた。 長く修羅場を潜ってきたタバサだが、これ程剣呑な気配を放つ者に会うのは初めてだ。 「ほう、青い髪に青い瞳たぁ……珍しいもんが見れた。ま、ここじゃ見渡す限り珍しいもんだらけだがな」 何の気負いも感じられない調子で男が話し掛けながら、悠々とした歩みで近付いて来る。 殺し合いの最中だと言うのに、この気安い態度。 それと裏腹に、全く隙が無い。 鉄の棒を握り締め、男に対し構えた。 そんなタバサを見て、男は冷笑する。 「随分と、警戒してくれたもんだな」 「用件は?」 警戒の色を隠さず、無愛想にタバサが問う。タバサは普段から無愛想では有るが。 男はますます冷たい笑みを濃くする。 「用件? 言う事まで頓狂だな、お前。今、俺達がやっているのはなんだ? 殺し合いだろ?」 刺す様な男の気がますます強まる。 タバサの本能が、最大級の警戒警報を鳴らす。 目の前の男は危険だ。…………いや、確実に殺し合いに乗っていると。 「だったらよ…………する事は1つだろうが!!!」 男が駆け出し、タバサとの間合いを詰める。 構えているにも関わらず、反応が遅れる速さ。 咄嗟に仰け反った鼻先を、男の拳が掠める。 無造作に振るわれた様に見える拳が、恐ろしく鋭い。 一撃でもまともに貰えば死か、少なくとも意識は奪われるに違いない。 男の脇腹に向け、鉄の棒を横薙ぎに振るう。 瞬時に男は間を広げ、それを避わした。 「自分の小柄な体格と軽量を利して、早さと手数で攻めるか」 攻撃を避けながら、男は値踏みでもする口調でタバサの戦法を分析する。 相変わらず笑みを浮かべたまま、余裕の態度を崩さない。 そもそも最初の一撃以来全く手を出して来ないと言うのが、タバサには解せない。 もっとも、それでこちらも攻撃の手を休めて安寧と出来る訳でも無いので 先程から幾度も鉄の棒を振るい続けるが、男には掠りもしないで居る。 「狙いは全て急所。若いにしては、実戦の技を身に付けていやがる。 ま、そこそこ腕前があるのは認めるがよ……相手が悪かったな」 戦った時間は僅かだが、それでも男が体術では格上だと理解出来た。 杖が無くては、男には絶対に勝てない。この場は逃げるしか無い。 刹那、男との間合いが開いた隙に背後の家屋に駆け込む。 玄関と思しきドアを、壊しかねない勢いで押し開ける。 幸い、鍵等は掛かっていなかった。今はアンロックを使う手間も惜しい。 そして、そのままの憩いで家の中に駆け上がって行く。 勝手が分からない家だが、窓にガラスが使われているのは見て取れた。 ならば一旦家の中に入って、男から死角となる窓から逃げる事が出来る筈だ。 それが出来なくとも、男が自分を追って家に入って来ればそれの入れ違いに玄関から出る作戦も取れる。 そう計算して、タバサは家に上がって行ったのだ。 家の中を闇雲に走り回る内に入った部屋で、全体がガラスで出来た外壁が見えた。 その向こうに塀が有るが、乗り越えられる高さだ。 (…………竜!?) 塀の上から見切れる高さの更に遠方、竜と思しき怪物が宙を踊っていた。 細長い体躯は竜を連想させるが、あんな黒く金属の如き質感を持った竜をタバサは知らない。 竜は大きく身体をうねり、やがてタバサの居る家に真っ直ぐ向かって来た。 そして竜の口から、炎の塊が発せられる。 刹那、タバサは廊下に飛び出し両手で頭を抱え倒れ伏す。 直後に背後の部屋が爆発。 両手で耳を塞いでも爆音が鼓膜を揺らし、爆風が叩き付けられ、家毎揺らされる。 火竜のブレスとにしても、これ程凄まじい威力の物は始めて見た。 タバサは自身のダメージに意識を向ける。 炎は直接被っていない。被害は爆風に拠る物のみ。それも軽微だ。 動きに支障は無いと判断し、その場から逃げ去ろうと身体を起こす。 そのタバサに影が覆いかぶさる。 見上げると、黒い甲冑で全身を被った影の主が見えた。 黒い甲冑からは、包帯の男の声がした。 「今の『すとらいくべんと』は、中々の威力だった。それじゃぁ今度は、どれ位膂力が上がるか試させて貰うぜ」 男はタバサの首を片手で無造作に掴み、軽々と持ち上げる。 そのまま無造作にタバサを放り投げた。 竜のブレスで焼き尽くされた部屋と塀を通り抜け、件の硬く舗装された道路上を転がった。 全身が痛むが、それ以上に驚きが勝った。 如何にタバサの身体が軽いとは言え、腕力だけで人形の様に軽々と投げ飛ばせる物では無い。 それが出来るとしたら人の大きさで、『土くれのフーケ』のゴーレムか並の腕力を持っていると言う事だ。 ――SWORD VENT―― 奇妙な声が聞こえた。 歩み寄って来る黒甲冑の男の声ではない。何とも形容し難い、まるで人工的に作られた様な声。 天から剣が降り落ち、男はそれを掴む。 男はそれを無造作に振るう。 横に有る石材程の硬さを見て取れる塀が、紙の如く容易く切断された。 「炎を吐く竜を使役出来て、剣も呼べるとはよ。ククク……こいつは俺に御誂え向きだな。気に入ったぜ」 逃げなければ殺される。 頭ではそう分かっていても、投げ飛ばされたダメージの抜けない身体が、言う事を聞かない。 立ち上がりあぐねているタバサの背を、男が踏み付ける。 尋常ならざる脚の力に押し潰され、タバサはうつ伏せの状態から動く事も適わない。 タバサの首元に、剣が突きつけられた。 「さてと……ちったあ楽しめたがよ、ここらでお前の命運もお終いだな」 タバサには為すべき事、己に課した使命が有る。 父を殺し母の心を狂わした、現ガリア王家への復讐。 その為にこんな所で、死ぬ訳には行かない。 だが今のタバサに何が出来る? 杖も無い。敵に力も遥か及ばない。 ここに至っても、タバサは的確に現状を把握出来ていた。 そして、それ故に……絶望するしかないのだ。 「……………………とでも言うべき場面なんだろうが、お前に選択肢を与えてやる」 強張っていたタバサの身体が、ピクリと反応した。 「お前、俺の飼犬になれ」 「…………飼犬?」 男の言葉の意味がよく飲み込めなかったタバサは、鸚鵡返しに質問を返す。 「飼犬は飼犬だ。俺が走れと言えば走り、鳴けと言えば鳴き……殺せと言えば殺す」 つまりは軍門に下れと言う事か。タバサは、そう理解した。 確かに男は強大な戦力を持っているが、1人で易々と殺し合いに勝ち残れるかとなると話は別だ。 1人では碌に睡眠も取れない。 誰かと共同戦線を張れれば、それだけ有利に殺し合いを進められる。 しかしタバサには、殺し合いに乗る意思は無い。少なくとも今の所は。 もっとも、そう言って断る事は出来ないだろうが。 「断れば、私を殺す?」 「フッ……お利口じゃねぇか。腕も頭もそこそこ有る。最初の飼犬にするにゃ、上出来だ」 「…………最初の?」 「それ以上の質問は、返事を聞いてからだ」 踏み付ける力が強まる。 与えてやると言ったが、選択肢等無いのだ。 何しろタバサには、ここを生き延びて為すべき使命が有る。 生き延びる為なら、屈辱にも耐えよう。 タバサは、ゆっくり首を縦に振った。 背中から抑えていた男の脚が、離れていく。 「お前、名前は?」 「タバサ」 「俺は志々雄真実だ。ま、せいぜい仲良くしようや」 先に名前を聞いて来たのは、主従関係をはっきりさせる狙いだろう。 それに気を悪くした訳ではないが、簡潔に名簿に有る名前を答えるタバサに 志々雄は相変わらずの、悠々とした態度で名乗り返した。 「とりあえずは、荷物を貸せ。持ってる武器はいらねぇよ」 タバサは志々雄に鞄を投げ渡す。 志々雄は胡坐を掻き、無遠慮に鞄を開け中を漁る。 タバサは志々雄の真向かいに、硬い地面へ座り込んだ。 そうしている内に、志々雄の纏っている黒甲冑が突如消え去った。 マジックアイテムだろうか? 僅かに目を見開いたタバサに、志々雄は鞄を漁りながら話し掛けた。 「こいつは時間制限付きの鎧でな、反射物を使えばあの姿に変身出来るって代物だ。 お前も見た通り纏う者に力を与え、剣や竜も呼び寄せられる。俺も実際使ってみるまでは、半信半疑だったがな」 志々雄は片手で黒い金属片をタバサにかざした。 「お前に仕掛けたのは、こいつの性能を確かめたかったってのが有る。 後はお前みたいな奴には、最初にこっちの力を示した方が従え易いと踏んでな」 「私を知ってる?」 「全然。だがそいつを飼い馴らすにはどうすれば良いかは、見りゃ大体分かるさ」 本気とも冗談とも取れぬ口調で、志々雄は話す。 会話の内に、タバサは先程の疑問を思い出した。 「私が最初の飼犬とは?」 「言った通りの意味だよ。人を捜して従えそうな奴は端から俺の傘下に加えていくってのが、とりあえずの俺の行動方針だ。 お前はたまたま最初の1人だったって事だ」 タバサに違う疑問が浮かんだ。 そんなに何人も仲間に引き入れて、どうすると言うのか? 確かに大集団を作れば戦力も増えるがその分、御するのは容易ではなくなる。 志々雄の様に力で人を従えさせるのなら、尚更反発を受けるだろう。 増してや今は殺し合いの渦中。何れは、お互いが敵になるのだ。 そんな中大集団を纏める等、果たして可能だろうか? そこまで思考して、タバサは自分が有る根拠の無い思い込みをしていたのに気付いた。 「……あなたは殺し合いに乗っていない?」 「殺し合いに乗る? …………ククク、やっぱり頓狂だなお前は」 志々雄は何処か愉快げに、低く笑う。 「所詮この世は弱肉強食、強ければ生き弱ければ死ぬ。それがこの世の摂理だ。殺し合いに乗るも、乗らないもねぇよ。 誰がどう取り繕うと、この世は最初から血で血を洗う修羅共が蠢く殺し合いの場じゃねぇか。 ……誰もそこから、逃げる事なんて出来やしねぇんだよ」 志々雄の放つ威圧感に圧されて、タバサは刹那空気が凍ったと錯覚する。 「…………何故、集団を作るの?」 「だから言ったろ。殺し合い、要するに戦なんだから自分の軍団を作って敵を倒す。 何かおかしい事が有るか?」 「……そうまでして、倒す敵って?」 「察しが悪ぃな。そこそこ頭が回ると見込んだが、期待外れか?」 志々雄は自分の首元を指す。 「俺にこんな無粋なもん嵌めて飼い馴らした気になってる、ぶいつぅとか言う餓鬼だよ。 あいつの所に辿り着くにゃ、情報と戦力とこいつを外せる奴が居るだろ」 タバサは志々雄の剣呑な雰囲気にのまれ、見くびっていた事を思い知った。 こいつはそこらの、暴力に溺れるチンピラの様な人種とは全く違う 多分、もっと危険な存在だ。 そして同時に力で自分を抑え付けているが、それを外して考えれば同行者としては頼もしい存在だとも思えた。 志々雄の言葉を借りれば、志々雄自身が腕も頭も相当有る。 「あなたに相談したい事が有る」 タバサは意を決し、志々雄に話して見る事にした。 自分がこの場に呼ばれて体験した全てを。 自分が異世界から召喚されたらしい事を。 「成る程ね。海の向こうなんてもんじゃねぇ。お前はそこまでの距離も測れない、理も違う世界から来たらしいって訳か ついでにお前は、杖が有れば魔法が使えると」 「杖が無くても、簡単な魔法は使える」 話を聞いた、志々雄の飲み込みは驚くほど早かった。 タバサがレビテーションで、鉄の棒を浮かせたり等のデモンストレーションを行ったりしたのも有るが どうやら志々雄自身もこの世界に、様々な違和感が有ったらしい。 例えば名簿や説明書等に、使われている文章。 使われている文字は、志々雄の世界と同一だが 志々雄の世界では右横書きが普通らしい。 「左横書きだから読み難くてしょうがねぇ」等とぼやいていた。 黒甲冑に変身できる道具も、志々雄の世界に無い物だそうだ。 家も道路も、見慣れない物らしい。 粗方相談し終えたタバサは少し落胆した。 異なる複数の世界から集められたらしいと言う事以外 結局は、ほとんど理解の参考にはならなかったのだから。 「そうか、異世界ね。…………フフフ、そいつぁ面白くなってきやがった。 ハハハ……………………ハハハッ、ハッーハハハハハハッ!!!!」 そんなタバサと裏腹に、志々雄は突然高笑いを始めた。 「ハハハッ!! 何がそんなに面白いんだって、面だな!」 こっちの疑問を酌んでくれて助かると、タバサは思った。 とても、疑問を正直に聞ける空気に無かったのだから。 「これが笑わずに居られるか!? 見た事も聞いた事も無い世界が有って、しかもあのぶいつぅとか言う野郎が 俺達を呼び寄せたからには、奴はそこを行き来出来る手段を持ってるって事だろうが!!! つまりその手段を俺が頂いちまえば……」 志々雄は右拳を強く握り締める。 「俺がその数多の異世界を、征服出来るって事じゃねぇか!!!!」 タバサは理解した。 頭の回転が速いとか、そう言う問題じゃない。 志々雄は完全に狂っている。 異世界の住人なのだから、常識も違うのだろうが それでも異世界の存在を知ってすぐに征服しようと発想するのは、どう考えても異常だ。 志々雄はタバサから預かっていた鞄を投げ返す。 「さてと、ここでのんびりしててもしょうがねぇ。そろそろ出るぜ。遅れずに付いて来るんだな。 とりあえず、お前に支給されたもんはお前が持ってろ」 志々雄は立ち上がり、タバサの返事も待たず背を向け歩き出す。 タバサとしては正直付いて行きたくない。 こいつに付いて行けば、必ずその狂気に巻き込まれ危険を伴うであろう。 しかしここで拒否をすれば、恐らく躊躇う事無く殺すに違いない。 やはり隙を見て殺すか? 志々雄が危険な人物である事は間違い無い。 同行して隙を見て殺す。それが最も良い選択ではないか。 そうタバサが思案していると―― 「どうした、ぐずぐずすんな」 ――志々雄が振り返り、ニィと笑った。 「俺を利用するにしても、寝首を掻くにしてもよ――近くに居た方が良いだろ?」 この時タバサは生涯で最も戦慄した。 志々雄はタバサの反意を知りつつ、あえて従えていると悟った。 志々雄は強い。 それは単純に、戦力を持っていると言うだけではない。 豪放さと怜悧さを兼ね備えてぶれない器。 タバサは面従腹背するしかない状況だが、それも恐らくは容易ではないだろう。 それでも、タバサにもまたぶれない物が有る。 為さねばならぬ使命。それを果たす為なら、薄氷の上を歩く様な道でも潜り抜けてみせる。 自分の決意を再確認し、タバサは志々雄の背を追い始めた。 ◇ ◇ ◇ 天を仰いで志々雄は考える。 自分に首輪を嵌め殺し合いの舞台に放った、ぶいつぅとやらは きっと安全な高みから、殺し合いを眺めているつもりだろうと。 今にそれが、大間違いだと思い知らせてやる。 弱肉強食の摂理から逃れられる高み等、この世に存在しないと言う事を。 最後に笑うのは自分だと言う事を。 そしてぶいつぅから権力を、技術を、全てを奪い取り 必ずや、数多の異世界へ攻め出して見せると。 「さあ、国盗りの戦と洒落込むか」 誰に言うでもなく、志々雄は呟いた。 【一日目深夜/H-07】 【志々雄真実@るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-(漫画)】 [装備]:リュウガのデッキ@仮面ライダー龍騎、 [所持品]:支給品一式、確認済み支給品0〜1個 [状態]:健康 [思考・行動] 1.自分の束ねる軍団を作り、ぶいつぅを倒す。 2.首輪を外せる者や戦力になる者等を捜し、自分の支配下に置く。 【タバサ@ゼロの使い魔(小説)】 [装備]:鉄の棒@寄生獣 [所持品]:支給品一式、林檎×10@DEATH NOTE、ノートパソコン(現実) [状態]:健康 [思考・行動] 1.何としても生き残る。 2.とりあえず志々雄に従う。 ※1巻終了直後からの参加です。 ※支給品の鉄の棒は寄生獣10巻で新一が後藤を刺した物です。 時系列順で読む Back ”The third man” in the game to try again Next ウィッチ×ブレイド 投下順で読む Back 悲劇、決意、そして覚悟 Next 堕天使の微笑 志々雄真実 058 カッキーン☆ 悪魔の怪人軍団! タバサ
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下記サイトに全話あらすじ掲載 過コピペ@2ch ttp //kakopipe.blog38.fc2.com/blog-category-17.html
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新々漫画バトルロワイアル 書き手紹介 317 :クワマン:2013/04/07(日) 21 29 25 ID Y9zCQR3s0 後、新々漫画ロワは書き手紹介がなかったと思いますので簡易的な紹介を 【渾名】麻雀超人 【トリップ】◆wKs3a28q6Q 【投下数】2 【代表作】麻雀とは、成長の遅い植物である。それが上がりという名の花を咲かすまでは、幾度かのムダヅモ・振り込み回避の回り道を受けて、耐え抜かねばならぬ。そしてそれ故に相手の花壇をクッソ荒らし、咲いてもいない花を摘み取り、相手の花壇で焼き畑農業始めるレベルの場外乱闘まであるので、やっぱり麻雀ってクソだわ。 【簡易紹介】 とにかくクロスオーバーの上手な書き手さん。 1作目では完璧超人という強敵を異なる麻雀漫画のキャラクターのコンビプレーで撃退し、 2作目では麻雀という遊戯の中でバトル漫画のキャラクターやテニス漫画のキャラクターそれぞれの味を出しきった。 台詞の一言、何気ない一文に至るまで読み手を引きこませるパワーに満ち溢れている。
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二次元キャラバトルロワイアル 漫画やアニメ、小説、ゲームのキャラからネット上のキャラまでとにかく二次元のキャラなら誰でも参加可能というコンセプトで始まったロワ企画。 当初は企画のコンセプトから、参加者がカオスなものになると思われたが、蓋を開けてみればなかなか面白い参加者達が集まった。 が、参加作品に2ch発祥のキャラが多数参戦、ガチホモが三人居る、ガチレズ(姉妹間)も一人居る、主催者が平戸ロイヤル(@めだかボックス)とカオスな雰囲気を漂わせている。 このロワは始まったばかり。 これからの展開に期待していきたい。 参加者 8/8【ジョジョの奇妙な冒険】 DIO / ジョセフ・ジョースター(二部) / リンゴォ・ロードアゲイン / ヴァニラ・アイス / 花京院典明 / エンリコ・プッチ / 吉良吉影 / ルドル・フォン・シュトロハイム 6/6【2ch】 入速出やる夫 / 備府出やらない夫 / 寺生まれのTさん / キモオタ / 翠星石(やる夫スレ) / オプーナ 6/6【とある魔術の禁書目録】 上条当麻 / 一方通行 / 御坂美琴 / 打ち止め / 姫神秋沙 / 木原数多 6/6【ドラえもん】 ドラえもん / 野比のび太 / 骨川スネ夫 / 剛田武 / 出木杉英才 / ヤドリ天帝 5/5【魔法少女まどか☆マギカ】 鹿目まどか / 暁美ほむら / 美樹さやか / 佐倉杏子 / 巴マミ 5/5【めだかボックス】 黒神めだか / 人吉善吉 / 球磨川禊 / 江迎怒江 / 志布志飛沫 4/4【魔人探偵脳噛ネウロ】 桂木弥子 / 脳噛ネウロ / 怪盗X / アイ 4/4【デスノート】 夜神月 / L / 松田桃太 / リューク 4/4【パンティ&ストッキングwithガーターベルト】 アナーキー・パンティ / アナーキー・ストッキング / デイモン・ニーソックス / ガーターベルト 4/4【ブラック・ラグーン】 シェンホア / ロットン・“ザ・ウィザード” / フレデリカ・ソーヤー / エダ 4/4【GANTZ】 玄野計 / 小島多恵 / 加藤勝 / 坂田研三 2/2【くそみそテクニック】 阿部高和 / 道下正樹 【58/58】 外部リンク 支援サイト 二次元キャラバトルロワイアル まとめWiki 二次キャラバトルロワイアル掲示板(閉鎖) スレッド 二次キャラバトルロワイアル 二次元キャラバトルロワイアル part2
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ババ抜き ◆rc417qeK9o 「かぐや姫よ……やはりお前も呼ばれていたか」 それが名簿だというのに気がついたのは、殺した男のバックを確認している最中だった。 その紙の中の文字の中にかぐや姫の名前を見つけ、しばらく無言になり、今帝はやっとの思いで呟いた。 「ならば、私はかぐや姫のために参加者を殺さねばならない」 そして、その後に私も死のう。 最後の言葉は心の中でだけ言いながら、名簿をもう一度確認する。 その名簿には、さまざまな名前、そもそも人間の名前なのかすら分からない(そもそも私の名前も帝だった)者も多い。 また、あの殺した男の情報にあった名前、 孫悟空、セル、ヤムチャ、緋村剣心等の名前もあったことから考えると、 やはり私の知らない世界からも多数呼ばれていると考えられる。 そして殺した男の話から考えると私の力では殺すことができない者がたくさんいる。 「――まずは使えそうな手駒を探さなくてはな」 帝は馬鹿ではない。 自分一人でここにいるすべての人間を殺すこと、それが不可能なのは理解している。 危険人物からは逃げ、役に立つ者を得る必要がある。 目標は強くて馬鹿、それが望ましい。しかしそのような者が本当にいるかは分からない。 また手駒にする方法としてこの王様ゲームセットがあるが、常にこれが有利になるとも限らない。 しかも他に殺すための方法がない今の状態は、かなり分が悪いと言える。 銃についての知識がない帝は、それが強力な武器であることも知らず、海賊マークの支給品を漁っている。 その結果、出てきたのは光沢のある物で覆われた固い鞄のような物と、ひと振りの刀だった。 鞄には説明書が付いている。まずは刀をと思い、鞘から引き抜き状態を確認する。 その刀はかなりの業物に見える。なぜか刃が反対になっているが、武器としては優秀だと思われた。 帝は逆刃刀を腰にさし、次に鞄の付属についてきた説明書を読む。 『このアタッシュケース型時限爆弾は半径50m内の人間が死ぬ程度の威力です。 半径100mまでは怪我をさせますが、死ぬ程度ではありません。 それ以降の範囲では怪我させることもありません。 起動後4時間経つと自動的に爆発するようになっています。 なお、このアタッシュケースを開けようとすると、その瞬間爆発するので気を付けましょう』 「ふむ、この鞄はアタッシュケースと呼ばれているのか。それにしても、この爆弾とやらは使えるのか?」 ひとしきり、帝は思案し、その後南に移動する。 しばらくして遠くで物音がしたのを聞き取りその方向へと向く。 その音はまっすぐこちらへと向かってくる。 そこには何も持っていない男が一人歩いていた。 ☆ 曲がると転ぶ男はひたすらまっすぐ歩いていた。 しかし、どうしても曲がらないといけない場所が現れる。 そのたびに転び、食料を、水を、名簿を、様々な支給品を落とし、 ついには何も持っていない状態にまで追いやられていた。 その状態で一人の古風な男に会った。 「ふむ、大変な目にあったようだな」 「――ええ。そうなんです」 その男は自分と会話し、お互いの情報を交換した。 どうやら相手は殺し合いにのっていないらしい。 何度も曲がり、全て落としてしまった私に、 食べ物と水、それにアタッシュケースをくれた。 あの男は実にすばらしい男だと思う。 今度こそ、せめてあの男から貰ったこのアタッシュケースは落とさないと心に決め、 曲がると転ぶ男は再び北へと歩き出した。 【G-3/早朝】 【曲がると転ぶ男@ラサール石井のチャイルズクエスト】 【服装】しまむらで買ったニットのセーターにケミカルジーンズ 【持ち物】アタッシュケース型時限爆弾(起動済み、午前:8~10の間に爆発します)、食べ物と水 【装備】不明 【状態】曲がれない…。 【思考】いい男に出会った。このアタッシュケースは落とさない。北に移動 【備考】曲がると必ず転んで、持ち物を一つ落とします。 彼のアイテムはI-4からF-2の間に落ちていると考えられます。 帝は曲がると転ぶ男に気付かれないよう150mほど離れた位置を歩く。 爆弾の結果を確かめるためと、万が一かぐや姫が近くにいた場合には全力で助けるためである。 「さて、この策。うまくいくか?」 帝は呟き、曲がると転ぶ男を追って行った。 【帝@竹取物語】 【服装】黒い冠に黒い束帯(着物みたいなやつ) 【状態】冷静 【装備】なし 【持ち物】一般支給品。王様ゲームセット@王様ゲーム、9mm拳銃@現実、札束の詰まったスーツケース@ハヤテのごとく!、 逆刃刀・真打ち@多ジャンルバトルロワイアル@緋村剣心 【思考】 かぐや姫に逢いたい。 かぐや姫のためなら殺人でも何でもする。 知らない物が多いな……。 あの爆弾とやらで人が殺せるのか? 時系列順で読む Back 嘘が為に鐘は鳴る Next The Flag of Death 投下順で読む Back 忘却の力 Next The Flag of Death その瞳は真っ直ぐに明日を見つめていた 曲がると転ぶ男 Flame and bomb その男は愛するあまり 帝 帝様がみてる
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【ルール】 バトルロワイアルの参加者43名で殺し合いを行い、最後の一人になるまで生き残った参加者が優勝。 優勝者は無事に生還する権利と、ケツホルデスに何でも願い事を頼む権利が与えられる。 参加者の首には特殊金属性の首輪がはめられる。この首輪には爆弾が仕掛けられており、一定の条件を満たすと爆発するようにできている。また主催者は好きなタイミングで首輪を爆破する事が出来る。 ※首輪が爆発する条件 六時間ごとに行う定時放送で発表される禁止エリアに進入した場合、首輪を爆破する。 ゲーム開始から24時間が経過した時点で、誰一人殺害していない参加者は、戦意なしとみなし首輪を爆破する。 海からの逃亡を図った場合、主催者の遠隔操作で首輪を爆破する。 その他、バトルロワイアルの進行に不都合な行動を参加者がとったと主催者が判断した場合、その参加者の首輪は主催者の遠隔操作により爆破される。 ゲーム開始から6時間ごとに、沖木島全地区に定時放送が流される。定時放送では、新たな禁止エリア、これまでの6時間に死亡した参加者が発表される。 参加者には一人につき一つ、デイパックが配られる。デイパックの中身は殺し合いをする舞台の地図、2食分の食料、飲料水1リットル入りのペットボトル2本、筆記用具、参加者名簿、腕時計、ランタン、コンパス、ランダム支給品1~2個が入っている。 【時間帯表記】 深夜:0~2 黎明:2~4 早朝:4~6 明朝:6~8 午前:8~10 昼:10~12 日中:12~14 午後:14~16 夕方:16~18 夜:18~20 夜中:20~22 真夜中:22~24 【マップ】 map.jpg